ダイヤモンドメゾン「バックス & ストラウス」が拠点を構えるのは、イギリス・ロンドンの街。この地を舞台に、バックス & ストラウスは200年以上の時を重ねてきました。1851年にロンドンで開催された万国博覧会でジュエリーを展示したのも、華々しき逸話のひとつです。別名「水晶博覧会」と呼ばれたモダンな建築の中で、バックス & ストラウスのジュエリーは同じく時代を先駆けるクリエーションとして来訪者達の心を奪いました。由緒正しき美と希望に満ちた未来を結ぶロンドンの街で愛され、成長してきたバックス & ストラウス。ダイヤモンドを飾る数多のデザインには、誕生の地への深い愛が込められているのです。
ダイヤモンドの「ハート&アロー」の模様が語るように、見事なシンメトリーを見せるバックス & ストラウスのダイヤモンド。そこにロンドンの街並みを彩る建築物や文化からインスピレーションを得た繊細なデザインが添えられ、バックス & ストラウスの輝かしきダイヤモンドはジュエリーへと生まれ変わります。
ロンドンの大英帝国博物館にアーカイブが保存され、その功績が今に伝えられているバックス & ストラウス。メゾンが創業したのは、1789年のこと。近隣ではフランス革命が始まるなど、新たな時代が幕を開ける中、バックス & ストラウスは一人の金細工職人、ゲオルグ カール バックスによってその歴史を歩み始めます。1856年にはもう一人の創業者、マックス ストラウスが事業に参加し、20世紀にはウィーン、ローマ、 ブカレスト、パリなどのヨーロッパから日本やシンガポールなどのアジアへも販路を拡大。現在はフランク ミュラー ウォッチランド グループと提携し、最高峰のダイヤモンドウォッチと共にジュエリーを展開しています。
世界で最も歴史の古いダイヤモンドメゾンと呼ばれるバックス & ストラウス。1880年代初頭にロンドンの宝石取引の中心地・ハットンガーデンにオフィスが建てられました。1888年からダイヤモンドに特化して以来、バックス & ストラウスは最高級のダイヤモンドを意味する“Masters of Diamonds”の名に違わぬクオリティを追求しています。
イギリスで誕生したバックス & ストラウスにとって、身体に合うスーツを仕立てる“ビスポーク”の文化は切っても切り離せない存在です。洒落者と名高い“ボー・ブランメル”から始まったテーラリングの文化は上流階級のたしなみとして成熟し、メゾンのクリエーションにも大きな影響を与えてきました。ブレスレットはまるでシルクのようなしなやかさで肌へと馴染み、リングは一片のリボンのようにそっと指を包み込みます。厳しい鑑識眼で選び抜かれた高品質のダイヤモンドにふさわしい、巧みなクラフツマンシップが一つ一つのジュエリーに注がれているのです。
輝かしきダイヤモンドの数々は、優れた職人技から生まれます。すべてのダイヤモンドは原石の段階から厳しく選別され、カッターとポリッシャーのチームによって丁寧に磨き上げられた後、ジュエリーにセッティングされるまでおよそ一カ月の時を要します。通常の10倍近くの時間がかかるとされるプロセスと確かな鑑識眼が、バックス & ストラウスの名にふさわしい輝きを生み出します。
それぞれのダイヤモンドはクラウンの上からは8本の矢が、パビリオンの下からは8個のハートを見ることができます。この「ハート&アロー」の模様こそ、バックス & ストラウスのダイヤモンドである証。完璧なシンメトリーを宿した稀少なダイヤモンドのみが、バックス & ストラウスの名を語るようになるのです。
ダイヤモンドは人間の毛髪の4分の1以下となる、0.025ミリメートル単位で分類されていきます。バックス & ストラウスではカッティング前の原石からおよそ50パーセント以上が削ぎ落とされますが、それも究極のダイヤモンドを求めるが故のこと。こうした揺るぎないこだわりが、米国宝石学会(GIA)によると全体の3パーセントにも満たないとされる、“完璧な輝き”を生み出すのです。
クラリティは無傷のフローレスか内包物の発見が困難なVVS+、そしてほぼ無色透明のF+のカラーを誇る宝石、それがバックス & ストラウスのダイヤモンドです。究極の輝きであればこそ、それは肌に載せたときに驚くべき美しさを放つもの。光を取り入れ、動くたびに光のプリズムを感じさせてくれるダイヤモンドは、身に着ける人の本来の美しさを導き出してくれるものでもあるのです。特別な夜を飾る華やかなソワレで、ドレスアップを楽しみたいカクテルで、そして友人と語らう普段着のティーパーティで――バックス & ストラウスのダイヤモンドが湛えるピュアな輝きは、人生に豊かな色どりを添えていきます。
「ヴィクトリア コレクション」は大英帝国の象徴として19世紀末に活躍した、ヴィクトリア女王へのオマージュから誕生したジュエリー。女王の治世下となるヴィクトリア時代には、ダイヤモンド鉱山の発見と共に実に多彩なデザインが登場するようになります。こよなく宝石を愛したとされるヴィクトリア女王も、ダイヤモンドを愛した女性の一人。花言葉や鳥、星や月など、自然の美を象ったジュエリーの中でも、とくにハートのモチーフを好んだと伝えられています。バックス & ストラウスの手によりさらに現代的な表情をまとった愛の象徴が、肌の上でまるで一輪の花のように咲き誇ります。
19世紀に栄華の歴史を大英帝国にもたらし、初代インド女帝としても君臨したヴィクトリア女王は、その一方で、愛に溢れた女性でもありました。従兄弟であるアルバート公に恋をしたヴィクトリア女王は、1840年にアルバート公と結婚。公務の傍らでアルバート公と過ごすひと時は女王にとってかけがえのない時間であり、二人の仲睦まじい姿は全国民から愛され、イギリスはさらなる繁栄を誇るようになります。バックス & ストラウスのウエディングジュエリーが描くハートが重なり合ったデザインは、ヴィクトリア女王とアルバート公の永遠の愛を象徴し、煌めくダイヤモンドは、愛し合う二人の未来を美しく照らし続けるのです。
愛の光に包まれるバックス & ストラウスのウエディングジュエリー。深みのある表情を湛えたひと粒ダイヤモンドのソリテールは何ともロマンティックな予感に溢れ、いつも相手と一緒にいるような温かなきらめきで日々を彩ることでしょう。そして、パートナーと自分のイニシャルに創業当時と同じ書体を用い刻印し、ダイヤモンドが輝く「&」で繋いだマリッジリングは、二つの時が一つに重なり、共に歩む新しい時間のはじまりを描いています。人と人との出会いを重ねその長い歴史と結ばれたバックス & ストラウスの絆が、二人の出会いとこの先に続いてゆく未来を祝福します。